誹謗中傷被害にあった場合、自分で発信者情報開示請求できるでしょうか?

発信者情報開示請求は自力でできる?

発信者情報開示請求は専門家の力を借りずとも、自分のちからで行えます。

 

しかし同時に覚えておくべきなのは「専門家に任せた方が良い」ということ。

 

自分を苦しめた相手は自分の手で成敗したい気持ちは山々ですが、オススメはできません。
その理由を2つの側面から解き明かしていきましょう。

 

発信者情報開示請求とは

「発信者情報開示請求」とは、インターネット上で誹謗中傷が行われた際、被害者が加害者の情報を得るために利用できる法的手段です。

 

プロバイダ責任制限法に則って適切な対応を行わなければいけないため、通常は法律の専門家である「弁護士」に依頼して手続きが行われます。

 

覚えておきたい「時間」と「知識」のこと

自分の力で「発信者情報開示請求」をしたいと思ったとき、私たちは考えておくべき大切な要素が2つあります。
それは「時間」「知識」です。この2点への理解を深め、自分の力で全てを解決すべきかどうか考えていきましょう。

 

時間について

 

長い時間を要するイメージ

 

発信者情報開示請求には時間がかかります。

 

その期間はおよそ1年弱。請求をした際にサイトの運営者やプロバイダが反論してくればさらに時間がかかると予想されます。
1年という時間は、知識を付けながら1人で戦うにはあまりに長く、先に請求者の心が摩耗してしまうケースが多いです。

 

知識について

発信者情報開示請求が行われる際、必ずと行っていいほど「裁判」が行われます。
情報開示請求と裁判に必要な知識は異なるため、裁判で納得を行く結果を出すためには情報開示請求とは別に訴訟に関する知識を身につけなければいけません。
そのため多くの人は弁護士に依頼して手続きを進めます。

 

発信者情報開示請求のメリット

2つの要素を解き明かすことで、弁護士に依頼するか、そもそも開示請求を取りやめようと思い至った方もいるかと思います。
では、ここで改めて発信者情報開示請求のメリットについて考えておきましょう。

 

情報開示請求を行うメリットは「抑止力になる」という点にあります。

 

長く同じ人物からの誹謗中傷に悩まされている場合、原因の根源を絶つことで誹謗中傷に悩まされる心配がなくなります。
また開示請求に伴う裁判で加害者から金銭的な補償を勝ち取れれば、手続きに費やしたお金を回収できる上、実績が他の人物からの攻撃に対する抑止力になるのです。

 

自分の心を労ることを忘れずに

 

発信者情報開示請求がうまくいかずに落ち込む男性

 

発信者情報開示請求は自分の力で行うことが可能です。しかし労力を考えると、個人での解決はオススメできません。多少費用を伴っても、専門家への依頼を検討しましょう。

 

また誹謗中傷被害に遭った時点で、情報開示請求者の心は負担を負っています。最低限の対策以外は専門家に全て任せてしまい、まずはしっかりと傷が癒えるように自身を労ってあげることが大切なのではないでしょうか。