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漢方はり院 燮理堂(しょうりどう)について

当院は漢方(東洋)医学に基づいて治療をおこなうはり専門の治療院です。

漢方医学に基づくはり治療とは

現在、鍼灸院や治療院で多くおこなわれているはり治療は、肩こりには肩に刺す、腰痛には腰に刺すといったような、からだの各部の症状をとることに着目した部分治療です。これは西洋医学における対症療法、ペインクリニック的な治療法で、漢方ではこれを「疾病の現象に対する治療」という意味で標治法と呼んでいます。もちろんこの方法は効果がありますが、からだ全体の状態を考慮することはなく、いわば「木を見て森を見ず」といった感を呈していることは否めません。


一方当院のはり治療は、それとはまったく異なる立場に立っておこなっております。部分ではなく全身に着目し、症状を引き起こしている根本的な原因をとりのぞくことで、病気を治していくという考え方です。肩にはりを刺さなくても肩こりを治すことができる。このような治療法を「疾病の本質に対する治療」という意味で本治法と呼んでいます。

本治法によるはり治療はなぜ効くのでしょうか

人間のからだにはそもそもみずから病気を治していく自然治癒力と、病気にかかりにくくする免疫力があります。本治法によるはり治療というのは、適切な場所にはりを刺すことによって、そうした自然治癒力や免疫力を高めて病気を治していくという方法です。


漢方では人間のからだにはというものがあって、健康なからだでは気が滞りなく流れていると考えます。気の流れは経絡と呼ばれ、経絡上にある反応点を経穴(つぼ)といいます。適切な経穴(つぼ)にはりを刺すと、その刺激は経絡を通ってからだ全体に伝わり、気の流れを整えていくとされます。陰陽のバランスをとる、あるいは気血を調整する、とも表現します。


別の見方をすると、はりの刺激によって脳神経の働きが整えられ、各臓器の働きが活発になり、血液やリンパ液の循環がよくなり、全身がよりよい状態に変化していくとも言えます。全身をよい状態にもっていく、つまり気の流れを整えることで、自然治癒力や免疫力が高まり、さまざまな症状、疾患が治癒していく、これが漢方による本治法の考え方なのです。

本治法の特徴はなんでしょう

このように本治法では、からだを分断せずにひとつながりのものとして治療していきますから、患者さんの抱えている複数の症状が同時に治癒していく、ということもまれではありません。たとえば腰痛の治療をしていて、便秘が治る、不眠が解消する、胃腸の具合がよくなる、といったことが起こるのです。


さらには定期的に治療することで、全身を健康な状態に保ち、病気にかかりにくくするという、未病治療の効果も期待ができます。
全身治療であること、未病治療であること、これらが当院のはり治療の最大の特徴となっております。

どのような病気に有効なのでしょうか

全身に着目した治療法ですので、肩こりや腰痛はもとより、冷え性、疲労、うつ、不眠、更年期障害、不妊、神経痛、高血圧、糖尿病、肝臓病、腎臓病、胃腸病、花粉症やぜんそくなどのアレルギー疾患といった体質的な要因から起こる多くの疾患、さらには風邪などの急性疾患にも効果をあげております。とくに西洋医学では治しにくい慢性的な症状に力を発揮します。


こうしたはり治療をおこなうには熟達した技術が求められますが、当院は平成元年、吉祥寺にて開院して以来、多くの患者さんの治療に携わり、日々研鑽を積んでまいりました。困難なこともございますが、これからも患者さんの声に耳を傾け、よりよい治療を目指していきたいと思っております。


漢方はり院 燮理堂(しょうりどう) 院長

院長紹介

院長:横内正道

院長 横内正道

1951年
青森県津軽に生まれる
1983年
東京医療専門学校卒業。はり師、きゅう師国家資格取得。
鍼は二階堂宣教氏に師事。灸は入江靖治氏に師事。
1988年
中国社会科学院哲学研究所において中医・哲学研修結業
1989年
武蔵野市吉祥寺にて漢方はり院 燮理堂(しょうりどう)を開院。現在に至る

治療室便り

2012年3月5日
 3月5日は二十四節気の内の啓蟄(けいちつ)、地面のなかで冬ごもりしていた生き物たちが地表に出てくるころです。まさに暦どおりに、一昨日は大きなガマガエルが近所の小道に出てきて、ぼんやりとしているのを2匹も見かけました。自転車に轢かれるとかわいそうなので、落ち葉の積もった土のうえに戻してやりましたが。
●花粉症
 さて寒さが和らぐと、今度はやっかいな花粉の飛ぶ季節が始まりますね。当院でも花粉症の患者さんが増えてきました。花粉症は鼻や目の粘膜に付着した花粉を異物とみなした免疫システムが、それを排除しようとして炎症を起こす症状です。鼻水、くしゃみ、目のかゆみなど免疫システムが過剰に働くことによって起きるやっかいな症状です。
 東洋医学の最大の特徴は「生気の不足を補う補の治療法」と「生気の働きを妨害する邪気をとりのぞく瀉の治療法」という「補瀉(ほしゃ)理論」に基づいた治療法をとることにあります。「瀉(しゃ)」とは余分なものをとるという意味です。
 花粉症にかかった人の体は、皮膚粘膜に炎症、つまり熱をもった状態になっています。鍼灸治療はそのこもった余分な熱を取り去る働きをします。治療を受けた患者さんはよく「体がさっぱりした」と言いますが、このように鍼灸には、免疫機能や神経の働きなどのバランスをとり、過剰な反応を抑える働きがあるので、結果として花粉症の症状を緩和していくことができるのです。



2012年2月1日
●風邪とはり治療
 今年の冬は例年になく寒い日が続いております。先週あたりから風邪で来院される患者さんが急に増えました。「風邪にはり治療が効くの?」と不思議に思われる方も多いかもしれません。実は、はり治療は風邪やインフルエンザにとても効くのです。
 風邪やインフルエンザの原因はウイルスです。しかし体の免疫機能が高ければ、ウイルスが体内にはいっても発病することはありませんし、仮に発病しても早く治癒し、軽くてすみます。本治法による治療を施せば、からだが芯から温まると同時に免疫力、自己治癒力が高まります。一方、感冒薬に含まれている解熱剤は免疫力を低下させるので、かえって風邪の回復を遅らせる、との研究結果が最近出されております。風邪を引いた方は是非本治法によるはり治療を試してみてください。

●温暖化? それとも寒冷化?
 年頭ですので少しスケールの大きな話をしてみましょう。

 だいぶ前から地球温暖化が進んでいると言われ、なるほど最近は夏は暑いし、冬も全般的にあたたかくなったなあ、と思うのは私だけではないでしょう。
 しかしその一方で治療をしていて感じるのは、最近患者さんの体の芯の「冷え」が強くなっていることです。
 思考の範囲を地球上から太陽系へと広げると、興味深いことが見えてきます。2011年6月7日 NHKBSコズミックフロントという番組の中で、「迫りくる太陽の異変」と題して、地球の寒冷化を予想させる事実を紹介していました。太陽の黒点は増えたり減ったりを繰り返しているのですが、その増減周期を観測した結果、今後の黒点の数の変動によっては、70年から100年くらいの期間の寒冷期が訪れるかもしれないということでした。前回の地球寒冷期は1630年から1700年ごろまでの70年間。ちょうど江戸時代でした。この頃の記録をたどると、江戸では桜の開花期が遅れ、ロンドンでは不作つづきだったとか。平均して気温が2度低かったそうです。
温暖化、それとも寒冷化。人の身体は気候と深くかかわっておりますから、今後の気候変動を注意深く見守っていきたいものです。
                      

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